ダイセル・エボニックのPEEK樹脂「ベスタキープⓇ」が、八木熊製X線透過型開胸器に採用された。
このX線透過型開胸器は連続繊維(炭素繊維/ガラス繊維)でできたプリプレグを射出金型内にインサートし、ベスタキープⓇを高速充填するハイブリッド成形法で製造され、その優れた耐熱・耐薬品性により、オートクレープ滅菌、EOG滅菌などのほぼ全ての減菌処理への対応が可能となっている。
また、従来の金属製はX線を透過しないが、ベスタキープⓇ製開胸器はX線透過性があり、腹腔鏡や内視鏡を用いた低侵襲手術中に装着したままX線を使用できる。
加えて、SUS製の4mm開胸器とほぼ同等の強度を実現し、さらに重量を2/3低減することによって医師の負担を減らすことも期待されている。