ダイセル・エボニック、高機能プラスチック展に出展

2019年12月12日(木曜日)

 ダイセル・エボニック(https://www.daicel-evonik.com/)は、12月4日~6日に開催された「高機能プラスチック展」に出展、PEEK樹脂「ベスタキープ」やポリアミド(PA)12樹脂「ベスタミド」「ダイアミド」、ポリイミド(PI)パウダー「P84NT」や複合化技術などの新技術・新素材を紹介した。

 今回は特に、金属製、ゴム製ホースと比べ軽量ながら、優れた耐加水分解性と強靭な機械特性を有する、ポリアミドベースの冷却配管用樹脂チューブ「MLT 8000シリーズ」を紹介。押出成形加工のほか、市場で要求が高まっていたブロー成形加工にも対応できることを示した。

冷却配管用樹脂チューブ「MLT 8000シリーズ」
冷却配管用樹脂チューブ「MLT 8000シリーズ」

 

 また、高温・高負荷条件下で用いられる摺動部品に最適なPIパウダー「P84NT DF(Direct Forming)グレード」を紹介。DFは粉末冶金法に類似した成形法で、大量の小さな部品を効率よく迅速に成形できる。簡単形状であれば最速で毎分40個の成形が可能という。無潤滑下、高負荷条件下でポリアセタール(POM)樹脂やPEEK樹脂よりも優れた摺動性を示し、さらにUHTグレードや黒煙添加グレードでは、より摺動面の温度が上がりにくく、高負荷での使用が可能になる。

「P84NT DFグレード」
「P84NT DFグレード」

 

 会期中の6日には、同社テクニカルセンター 所長 六田充輝氏による「異種材料の接着・接合技術とマルチマテリアル化 ― その接着・接合機構と効果 ―」と題する製品・技術セミナーが開催。定員50名を大幅に超過する参加のもと、マルチマテリアル化において中核技術である各種接着・接合について、その機構と分析例、アプリケーションにおけるマルチマテリアル化の効果について解説がなされた。

製品・技術セミナーのようす
製品・技術セミナーのようす