宇部エクシモ、水分保持機能を向上させたシリカ系微粒子を開発

2019年08月10日(土曜日)

 宇部エクシモは、水分保持機能を向上させた高純度シリカ微粒子「ハイプレシカ®」を開発した。ゾル-ゲル法を用いた独自製法のシリカ微粒子で、粒度分布が非常に狭く、かつ高純度であることから、主用途の液晶ディスプレイパネルのギャップ材以外にも、各種樹脂材料を高機能化するフィラーとして用いられている。

ハイプレシカ

 豊橋技術科学大学と水分保持率が高い粒子を開発。これはシリカ粒子にシリカとアルミナの複合酸化物を被覆した複合粒子で、飽和吸水状態の粒子を加熱した際の脱水速度を従来品と比較した場合、脱水速度が遅く、脱水状態となるまで2倍以上の時間を要し、一度、吸湿した粒子中の水分が放出され難いことが確認できた。

 この粒子をフィラーとして電子材料の封止樹脂等に混練することで、樹脂内に入った水分を吸水して保持するため、樹脂材料が透湿し難くなり、電子部品の信頼性向上が期待できる。