古川英光氏(山形大学)がムーンショット目標5のプロジェクトマネージャーに採択

2023年08月10日(木曜日)

 古川英光氏(山形大学)がこのほど、ムーンショット型研究開発制度のムーンショット目標5「2050年までに、未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食料供給産業を創出」のプロジェクトマネージャー(PM)に採択された。

 

古川英光氏
ムーンショット目標5のPMに就任した
古川英光氏

 

 ムーンショット型研究開発制度は、我が国発の破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発(ムーンショット)を推進する国の大型研究プログラムで、九つのムーンショット目標を掲げる研究開発プログラムで構成されている。

 プロジェクトマネージャー(PM)は、プログラムディレクター(PD)の指揮のもと、研究開発プロジェクトの提案者および推進責任者として、①ムーンショット目標達成および研究開発構想実現に至るシナリオの策定、②研究開発プロジェクトの設計、③研究開発体制の構築、④研究開発プロジェクトの実施管理、などを遂行する役割を担う。

 古川氏は今回、PDおよび外部有識者から構成される評議委員会による厳正な審査と、農林水産省に設置された運営管理委員会および内閣府に設置された戦略推進会議での承認を経て、PMに採択されたもの。プロジェクト計画名は「低温凍結粉砕含水ゲル粉末による食品の革新的長期保存技術の開発」。

 古川PMは今後、ムーンショット目標5達成にあたっての研究課題(2)「食品ロス・ゼロを実現する食料消費システム」について、2030年までにシステムのプロトタイプを開発・実証するとともに、倫理的・法的・社会的(ELSI)な議論を並行的に進めることにより、2050年までに食料のムダをなくし、健康・環境に配慮した合理的な食料消費を促す解決法を開発していく。