理化学研究所光量子工学研究センター中性子ビーム技術開発チームと北海道大学大学院工学研究科量子ビーム材料工学研究室、茨城大学大学院理工学研究科リビングソフトマター研究室は2022年1月11日、茨城県中性子利用研究会、中性子産業利用推進協議会との共催で「第2回中性子産業利用の研究会(茨城県中性子利用研究会 令和3年度 iMATERIA研究会 合同開催)」をオンライン開催する。
参加費は無料。申込締切は同年1月6日で、申込フォーム(https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfE1p9oZDVp9sKrCOuz8I3Tadf-MzyIb1Iq-ZkJYccK-jP8Aw/viewform)から申し込みができる(定員になり次第、締め切り)。
大型施設J-PARC MLFにおける中性子産業利用により、中性子は今や身近な材料構造解析ツールとなりつつあるが、一方で放射光(X線)と比べるとまだまだ敷居が高いとの声もある。これを補う試みとして、理化学研究所や北海道大学がそれぞれ開発・運用する小型中性子源が身近に使える線源として注目されている。
そこで、本研究会では“手軽に”そして“おおらかに”使える中性子を目指して、大型施設と小型中性子源の使い分けをユーザーとともに議論することを目的とする。今回は各研究機関での取り組みや最近の利用例を紹介し、身近な材料構造解析ツールとしての中性子の可能性や課題を考える。企業からの話題提供に加えてチュートリアルとして、異なる材料分野における小角散乱法の基礎と実践を講義し、産業利用の視点で小角散乱法の理解を深める場とする。また理化学研究所の小型中性子源の原理と利用の具体的な利用例を講義する。
プログラムは以下のとおり。
12:50~13:10 開会挨拶 小泉 智 氏(茨城大学)
チュートリアル −産業利用のための小角散乱法−
13:10~14:00 金属材料の小角散乱 大沼正人 氏(北海道大学)
14:00~14:50 高分子材料の小角散乱 小泉 智 氏(茨城大学)
14:50〜15:00 休 憩
−小角散乱による産業利用 企業からの話題−
15:00〜15:30 化粧品と水 久米卓司 氏(花王)
15:30〜16:00 細胞と水 中田 克 氏(東レリサーチセンター)
16:00〜16:10 休 憩
チュートリアル −産業利用のための小型中性子源−
16:10~17:00 小型中性子源における分析、イメージング 大竹淑恵 氏(理化学研究所)
17:00~17:10 閉会挨拶 峯村哲郎 氏(茨城県)
17:50~ オンライン 懇親会