東レ、リサイクルPET原料を用いた機能素材を開発

2019年11月26日(火曜日)

 東レは、しなやかなストレッチ性を特長とする機能素材「Primeflex®」に、新たにリサイクルPET原料を用いた環境配慮型シリーズを加え、2021年春夏シーズンから展開する。リサイクル原料を活用したバイメタル構造の実現により、優れたストレッチ性とストレッチバック性はそのままに、構成成分の半分以上(約68%)を環境配慮型原料化することに成功した。

リサイクルPET原料を用いた機能素材
リサイクルPET原料を用いた機能素材

 

 今後、アクティブスポーツ用途からライフスタイル用途まで、織・編物を含めた幅広いテキスタイルとして展開していく計画。販売目標は、初年度10,000反、3年後には60,000反を目指す。

 Primeflex®は、二つの異なる成分がバイメタル型に配された原糸を用いることで優れたストレッチ特性(伸び、回復性)を発現する。今回の開発は、サステナビリティに配慮したPTT/PET複合糸のさらなる環境配慮高度化を目標に実施したもの。

 もともと部分植物由来であるPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)と、通常廃棄される工程屑をリサイクルしたPET原料を組み合わせることで、構成成分の約68%を環境配慮型素材とした、環境にやさしいストレッチ原糸を実現させた。

 本原糸は、バイメタル型に張り合わされた2種ポリマ-の特性差によりストレッチ性を発現する。従来、一般的なリサイクルPET原料では、優れたストレッチ性の発現が困難だったが、独自のポリマ-品質制御技術と紡糸技術の組み合わせにより、リサイクルPET原料でもストレッチ性をバージンPET同様レベルに維持した、新しい環境配慮型Primeflex®の開発に成功したもの。