山形大学 ソフト&ウェットマター工学研究室(SWEL、主宰:古川英光教授)と古川教授が率いるフードテックベンチャーであるF-EAT、古川教授が会長を務めるやわらか3D共創コンソーシアムの食品部会は、4月16日~18日にスペインバスク地方のビルバオで開催されたフードテックの国際イベント「Food 4 Future – Expo FoodTech 2024」に出展、最新の3Dフードプリンター、食感解析AI「Gel Biter」、自社開発した3Dプリントメニュー、フードインク(低温凍結含水ゲル粉末)などを展示した。
Food 4 Futureは今回で4回目となるが、前回第3回では日本は「ゲストカントリー」として選ばれ、パワフルに参加し大いにプレゼンスを発揮した。
そこで4回目となる今回、山形大学、F-EATらのブースでは、未来の食のビジョンとして、長期保存可能な低温凍結含水ゲル粉末を活用する未来のレストラン「COOLD FOOD LAND (クールド・フード・ランド、COOLDは造語でCOOL、COLD、OLD、DOWNLOADなどを想起する言葉として命名)」のコンセプトを披露した。
フードロスを削減するため、未利用食材と液化天然ガス (LNG)冷熱(液体天然ガスが気化する際に発生する冷熱)を活用した含水ゲル粉末の製造と、超低温倉庫での長期保存技術を確立して未利用食材に付加価値を生み、エシカル消費を推進する社会システムの構築を目指すプロジェクトを推進していることも紹介した。
F-EATの最新の取り組みの中には、日本のミシュランレストランで経験を積んできたシェフ 一之瀬愛衣氏とのプロジェクトがあり、氏と共同で考案した、3Dフードプリンターで造形した枠にさまざまな具材を入れ和食の文化である旨味のテイストを融合することで、一口で楽しめる料理「Umami Bomb(うまみ爆弾)」など、自社開発した3Dプリントメニューの一部を展示した。