カネカのグループ会社である龍田化学は、自動車内装表皮材用の高機能性塩化ビニルパウダースラッシュコンパウンド(PSC)を開発、量産販売を開始している。
近年の自動車内装材、特にインストルメントパネルは、高級・高品質化の流れから、優れたデザイン性や好触感、高耐久性が求められている。PSCはパウダースラッシュ工法(加熱された金型に粉体の樹脂を付着させる成形方法で、複雑な形状にも成形が可能なため高意匠性を実現可能)で成形され、ソフトで滑らかな触感を実現しつつ、既存のウレタン系表皮材と同等の耐熱性を有する。
また、塩化ビニルが省資源な素材であることに加え、リサイクルに適した性質を持ちCO2の低排出につながることも評価され、国内大手自動車メーカーで導入に至った。