三菱ケミカルの子会社であるダイヤテックスは、1981年に世界で初めて開発したポリエチレン(PE)クロス養生用テープ「パイオランTMテープ」を本年夏より、環境に配慮したバイオマスプラスチックを使用した製品にリニューアルする。
養生用テープは仮固定してきれいに剥がせる、手で簡単に切れ作業性に優れるといった特徴から、産業用・日常用を問わず多くの場面で活用されている。一方、基材に粘着剤が塗布された複合品のためリサイクルしにくく、使用後は主に焼却廃棄されている。
これに対し同社では今回、基材の一部にバイオマスプラスチックを使用することで、CO2排出削減や石油資源への依存度低減に貢献できるような製品へのリニューアルを決定したもの。バイオマス度10%以上の環境貢献型商品として、今夏までにはバイオマスマークの認定を取得する予定。
ダイヤテックスが年間約3000万㎡生産・販売する養生用テープをすべてリニューアルすることで、約1200tのCO2の排出削減効果が見込まれる。これは樹齢40年の杉の木約50万本が1年間で吸収するCO2の量に相当する。
まずは、主力製品から順次リニューアルを開始し、その後すべての養生用途の「パイオランTMテープ」に展開していく計画だ。