住友ベークライトは、ミニ/マイクロLEDディスプレイ向け感光性材料「スミレジンエクセル®CRXシリーズ」を開発し、実用検証を開始した。
同社は、1997年に世界で初めてポジ型感光性半導体ウェハーコート樹脂「スミレジンエクセル®CRCシリーズ」の量産を開始させ、20年以上の販売実績を有しているが、今回、同感光性絶縁材料技術をベースに、マイクロLEDディスプレイ向けに新たに材料設計し、CRXシリーズを開発したもの。
ミニ/マイクロLEDディスプレイは、高輝度・高コントラストなどの特長から屋外ディスプレイやARグラスなどの用途に好適な次世代ディスプレイとして大きな注目を集めており、2022年頃から量産本格化すると言われている。しかし、その製造は難易度が高く、LEDチップの高密度実装のために微細加工性や、絶縁信頼性、高密着性を有する感光性絶縁材料が必要になると見込まれている。そこで同社では、半導体ウェハーコート分野で培った感光性絶縁材料技術を活かすとともに、プロセス設計自由度に貢献するべく、追加機能を付与したサンプルも準備した。追加機能としては、低温硬化性、高透明性、部品接着性、厚膜加工性が挙げられる。各用途に応じて必要な機能を付与した製品を提供する。
すでにいくつかのディスプレイメーカーで評価が開始されており、2022年の製品量産化を目指す。同社では、CRXシリーズで将来数十億円規模の拡販を狙う考えだ。